2016年2月2日火曜日

おなかのなかにおにがいる

2月3日は節分。
『おなかのなかにおにがいる』という絵本があります。
自分の中に鬼がいるという設定が仏教的。


自分で作ったお面の鬼の色が、おなかの中にいる鬼と同じ色。
あっちゃんは、めんどくさがりやの空色の鬼。
ふうちゃんは、くいしんぼうの黄色の鬼。
なつこちゃんは、なきむしの桃色の鬼。
へそまがりのごろちゃんは、真っ赤な鬼。

「おには~~~そと」とみんなが豆をまいてお腹の鬼を追い出しているのに

「おには~~~うち」と豆を食べちゃったごろちゃんのお腹の中はみんなが外に出した鬼たちでいっぱいに・・・

といった内容。






外に鬼がいるのではなく、この私の中に鬼がいる。それも私の中の鬼は追い出せない。

一生のお付き合いです。笑


「鬼は外、福は内」と節分の豆まきに限らず、いつもそう願っているのが私たちです。私も間違いなくその一人です。

しかし、よくよく考えてみると人生は、良い事も悪い事もどちらも受け入れていかなくてはならない事だらけです。
願っても願ってもなかなか思い通りにはいかないですね。

良い事も悪い事も受け入れ、お育てといただいていければ有難いですね。





福願う 心の裏に 鬼の顔

という詩があります。
場合によっては、自分の幸せを願うそこには他を呪うこともあります。

これは聞いた話ですが、ある絵馬に
「僕以外の受験生はみんな風邪ひいて寝てしまえ」というものがあったそうです。笑



親鸞聖人も
さるべき業縁のもよほさば、いかなるふるまひもすべし
縁があったならどんなことでもしてしまうのが私という存在なのだ
とおっしゃっています。
縁さえあれば、人をも殺めてしまうような危うい存在なんだと。


自分の中に鬼がいる。もっと言えば、自分自身が鬼の時があると受け入れていくことが大事です。

そして、鬼のようにもなる私を心配で見捨てることができなかった親様(阿弥陀様)がいらっしゃいました。
感謝の日暮しをさせていただきたいですね。
                                                                                                                        若院